読み物あれこれ(読み物エッセイです) 検索エンジン MMI−NAVI

読み物あれこれではスタッフが各々勝手きままな読書感想文を書いております。暴言・無知・恥知らず・ご意見はいろいろお有りでしょうが、お気に召した方だけお読み下さい。
   
Aug.2020
S M T W T F S
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
著者検索
+ ア行
+ カ行
+ サ行
+ タ行
+ ナ行
+ ハ行
+ マ行
+ ヤ行
+ ラ行
+ ワ行
作品検索
+ ア行
+ カ行
+ サ行
+ タ行
+ ナ行
- ハ行
+
+
-
フィッシュストーリー 伊坂幸太郎
フェイク 楡周平
顔 FACE 横山秀夫
フォルトゥナの瞳 百田 尚樹
フーガはユーガ 伊坂幸太郎
風神秘抄 荻原規子
ふがいない僕は空を見た 窪 美澄
府中三億円事件を計画・実行したのは私です。 白田
筆に限りなし − 城山三郎伝 加藤仁
不撓不屈(ふとうふくつ) 高杉良
舟を編む 三浦しをん
不発弾 相場英雄
フランスジュネスの反乱  山本三春
フランスの子育てが、日本よりも10倍楽な理由 横田増生
フリーター、家を買う。  有川浩
震える牛 相場英雄
憤死 綿矢りさ
仏果を得ず 三浦しをん
武名埋り候とも 西岡まさ子
ブラックオアホワイト 浅田次郎
ブラック・スワン降臨 手嶋 龍一
ブラックボックス 篠田節子
ブルー・ゴールド 真保裕一
ブルー・セーター ジャクリーン・ノヴォグラッツ
ブルータワー 石田衣良
ブレイブ・ストーリー 宮部みゆき
文学少女と死にたがりの道化 野村美月
文学少女と飢え渇く幽霊 野村美月
文学少女と神に臨む作家 野村美月
プーチン 内政的考察 木村汎
プリンセス・トヨトミ 万城目学
ぷろぼの 楡周平
+
+
+ マ行
+ ヤ行
+ ラ行
+ ワ行
フィッシュストーリー 伊坂幸太郎

四編の小編が収められていました。
『動物園のエンジン』、『サクリファイス』、『フィッシュストーリー』、『ポテチ』
『サクリファイス』と『ポテチ』にはあの黒澤という泥棒件探偵屋さんが登場します。

作者はよほどこの泥棒件探偵屋さんがお気に入りなのでしょう。伊坂本には黒澤キャラは必須アイテムの様です。



『サクリファイス』 はその名の通り「いけにえ」が題材。
東北地方のある山奥の集落で昔からの風習としていかにもあった様な「こもり様」という人を「いけにえ」として洞窟に閉じ込める儀式が現存する。
そのに泥棒件探偵屋さんの黒澤が今回は探偵屋さんとしてが首を突っ込んで行く、というちょっと不思議な世界。
題材としての魅力を感じます。

それにしてもこの黒澤という男、初対面のしかも自分より年上の人に向かっての口の利きかたにしてはあまりにも偉そうな口を利くのです。
相手を脅しているならともかくも質問者としてはあまりに偉そうな態度じゃないですか。
それに対して相手は不遜に思う訳でも無く結構親切に答えてくれていたりするんですよね。
まぁこれは黒澤のキャラをくずさないためには仕方が無いのかもしれませんが・・・。



『フィッシュストーリー』
二十数年前、現在、三十数年前、十年後。
全く異なる舞台での出来事が次の出来事の原因になっている。
因果応報ってやつですか。いやちょっと四字熟語の使い方が違うかもしれませんね。
因果はめぐるっていうやつですかね。
いや、どうも適当な表現が見つからない。

そもそもは三十数年前の無名のロックバンドのアルバムに収録された曲の中にある1分間の無音。

この本にも書かれているビートルズの犬にしか聞こえない周波数での無音の箇所があるアルバム、というもの。
無音の箇所と言えば、「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band(サージェントペパーズロンリーハーツクラブバンド」のアルバムに収められている「A Day In the Life」の終わりの部分ぐらいしか思い浮かばないのですが、それでも無音と言ってもほんのわずかの事だったと思います。

1曲の中の1分間の無音というのは売り出すには無理があるでしょうね。
ラジオで流すわけにも行きませんのでやはり「売れない」事を前提にしたアルバム化なのでしょう。

その消された1分間のボーカルのつぶやき。

「これは誰かに届くのかなぁ。 なぁ、誰か、聴いているのかよ・・・・」

このバンドボーカルの嘆きとも言えるつぶやきはそのままアルバムに残っていれば良かったのに・・などと思ってしまいます。

この無音が無ければそもそもこのストーリーは成り立たなくなってしまうのですが・・・

フィッシュストーリー  伊坂 幸太郎 (著)


14/May.2007
フェイク 楡周平
楡周平ですぐに思い出すのはあの朝倉恭介を主人公としたいわゆるハードボイルドもの。
単なるハードボイルドとはまた違ってこの主人公、なかなかに頭脳プレイヤーなのである。
「Cの福音」、「猛禽の宴」、「クラッシュ」、「ターゲット」・・・最終完結編まで6冊ほどだったか。
あれは読みごたえがあった。

「フェイク」では朝倉恭介の様な天才は登場しない。
主人公は就職戦線から逸脱した三流大出の男で、やっと就職出来たと思ったらそれはクラブの経営会社で銀座のクラブのボーイとして薄給で長時間の労働をさせられている。

この本での印象は銀座という街をとても第三者とは思えないぐらいに良く描写している事か。
この話に登場する銀座のママの華麗さと言ったらどうだろう。

かつての大阪北新地。銀座に負けず劣らずの一流のクラブがひしめいていた。(と思う)いつの頃からか、全てが一流だった(と思っていた)時代から今の新地をみると一流どころは相変わらずそうなのだろうが、なにかもっと小市民的なというか庶民的なレベルの店が増えたような気がする。
ここで働く女性は客あしらいと言う意味ではプロ中のプロだったと思ったのはそう思った頃が単に若かっただけなのだろうか。
なんか普通のコと言ったら失礼になるだろうが、大学生か専門学校のバイトが居たりする。
経済新聞を欠かさず読んで、客の話題のツボを押さえるなんてとんでもなく、席に付かれたらこちらが疲れてしまう様な、客に気を遣わせないどころか、客の方がわざわざ気を遣わなければならない。そんな店など今ではもう当たり前なのか。

昔、学生時代に意味も無く大阪の中之島図書館へ通っていたのは、当然新地飲みに行く身分でもない自分が、図書館からの帰り道で新地へ向かう夜の蝶とすれ違う、その瞬間の為だけでは無かったか・・・。
あの頃の北新地なら充分銀座に匹敵していたのではないだろうか。

学生時代に新地でバイトをしていた友人の話を聞くだけでも、往年の新地のママには豪快な話はいくつも出て来る。
「車の免許を取りに行く事にしたの」
と、まだ教習所の申込書をもらって来ただけで、頭の中はもう車を運転出来る気分になって、教習所へ行く前に早速、外車を購入したとか。
で、結局教習所へは一回行ったっきりもうそのままだったり。

この本に登場する若き美貌の麻耶というママも自分では運転をしないがベンツを持っている。
送り迎えの時以外は自由に使っていいと言われた主人公はそれだけでもう有頂天。

ここではいくつものフェイクが登場する。
一本10万もするワインが原価3万のものから三千円のものに代わっていたところでそれに気が付く客など一人も居ない。

この「フェイク」の痛快さは、やはり金銭授受、というやり方の巧妙さ、というよりも面白さ、と言った方がいいだろうか。
誘拐事件にしたって恐喝事件にしたって、一番リスクが高いのが金銭授受の時だろう。
それを直接授受せずして金を手にする。

内容の一部は、かつてあったあのグリコ・森永事件を思い出させてくれる。
あの事件についてはいろんな説が飛び交ったが、犯人グループが金銭の授受の方法を何度も指示しながら、表面上では受け取りに失敗している。
もちろん裏ではしっかりと授受があったというのが大方の見かたであったかとは思うが。
またまた諸説ある如く、金銭授受そのものはフェイクで、実は株の売り抜けでボロ儲けしたとかなんとか。
あんまり書いてしまうとこの「フェイク」のネタバレになってしまうので書けないが、この本、そういう痛快さを持っている本なのである。
主人公の友達の趣味が競輪だった、という所がミソである。

フェイク  楡 周平 (著)


16/Mar.2007
顔 FACE 横山秀夫

こういう視点からの刑事もの捜査ものの話はちょっとめずらしいかもしれません。
婦警の視点からの警察の署内とはいかなるものなのか。
婦警という言葉、実は例の男女雇用均等法以降、女性警察官に改まったと思いますが、小説内にては婦警という呼称を使用していますので、その呼称に倣います。

以前は駐車違反の取締りなどで、良く見かけた婦警さんですが、最近は民間のオジさん達にとってかわられてからというもの、とんと見かけなくなってしまいました。

以前は良く駐車している車の所にミニパトでやって来て、違法駐車車のタイヤの横でチョークを持っている姿を見かけたものです。
取り締まりとなると、なんとも冗談も通じない、固い顔をしてひたすら業務に専念する。話す言葉もお定まりの決められた言葉しか発しない、まるでロボットのようなイメージを持った頃さえあります。
それは婦人警官だから、嘗められてはいけない、という気持ちからなのでしょうか。
それともそれだけ若い人だったというだけかもしれませんね。
いずれにしても与えられた職務に忠実だった、ということには違いない。
どこぞの国の警官みたいに袖の下なんて絶対にありえない。
そんな清廉潔白な人達とだというのに・・。

それでも署内ではこんな理不尽な扱いを受けていたのでしょうか。

「ったくだから女は使えねぇ」とか、異動先の上司からは「婦警なんぞ廻されたら一人減と一緒じゃねぇか」などと酷い言葉を日々浴びせられる。


主人公は犯人の似顔絵描きを専門とする婦警さん。
だからタイトルも顔 FACEなのでしょう。
書いた似顔絵で犯人が迅速に捕まったので、警察の広報活動の一貫で記者会見を開く事になるのですが、実際に捕まった犯人とその似顔絵は似ても似つかない。
その似顔絵は「お手柄。婦警さん」の新聞見出しとともに掲載されるはずのもの。
上司は彼女に犯人の写真を渡し、似顔絵の書き直しを命じる。

それって改ざんではないか。似顔絵改ざんを彼女は拒もうとするが組織のため、上司のため泣く泣く改ざんをしてしまう。

良心の呵責に耐えかねて、無断欠勤の上、失踪、そして半年間休職。

そんな繊細な人には警官などという仕事は向いていないのかもしれませんが、ところがそんな繊細な主人公は似顔絵描きで培われた注意力、観察眼には人一倍の能力を持っているのです。

なんだかんだと罵声を浴びせられながらも結構、難事件の解決の糸口を発見したり、と活躍するのです。

世の中、犯罪の総数は以前より少なくなったかわりに、凶悪な犯罪やわけのわからない犯罪が多くなって来ています。

こんなご時世だからこそ、頑張れ婦警さん。と主人公のような婦警さんを応援したくなります。

顔 FACE  横山秀夫著


05/Aug.2008
フォルトゥナの瞳 百田 尚樹

死の迫った人の身体が透明になって見えてしまう。
そんな能力が突如身についてしまった青年の話。

だんだんと見慣れて行くと、その透明度に応じておおよその死期までわかるようになる。元気そのものの若者で全く透明状態なら病死ではなく事故死だろう、とかおおよその想像がつく様になって来る。

もっとも、全く透明なら顔面が青白くて今にも死にそうな顔をしててもわからないんじゃない?などと瞬間思ってしまうが、やぼな突っ込みというものだろう。
運命は変えられないか?と青年は自問しながらも直後に事故死をするなら、話しかけたりすることで、一瞬、次の行動を遅らせたりすることで事故を免れるんじゃないか、とチャレンジしたりする。

ある時、そんな能力を持った人間が自分だけで無い事がある時、判明する。
その能力をもう何十年も持ったまま、何も行動をせずに知らん顔を決め込むのだという。
なんでも、その能力を使って人の運命を変え、本来なら死んでいるはずの人を救ってしまうと、その分自分の寿命が短くなってしまうのだという。

ならば、こんな能力など無ければ良かったのに・・・と自問する青年。

この物語の青年はどこかしら「永遠の0」の宮部少尉に通じるものがある。
未来のある幼い子供達が死んでいく、それがわかっていながら何もせずにいられるのか・・・。


百田さんはストーリーテラーとして、素晴らしい才能を持っておられる方。

「殉愛」をめぐってのトラブルがまだ続いているのだろうか。

一時は良くメディアにも登場されたのが、このところパッタリと登場されなくなってしまった。
メディアへの登場はどうでもいいのだが、せっかくの才能。
このまま埋もれさせていいわけがない。

もっともっと百田ワールドを見せて欲しいと願うばかりだ。



フォルトゥナの瞳 百田尚樹 著


01/Jun.2015
フーガはユーガ 伊坂幸太郎

子どもへの父親の虐待、母親は見て見ぬふり。
しょっちゅう出てくる話で、今年も何度かニュースのTOPを飾る。

ニュースのTOPを飾るのはその子供が亡くなってからの事で、人知れず行われている虐待などは山ほどあるのだろう。

これまでの伊坂氏の作品にも何人もの悪人が登場するが、結構愛嬌があったり、憎めない性格だったりするのだが、今回の悪人たちは到底そんな可愛らしい連中には遠く及ばない。

この物語、優我と風雅という双子が主人公。
この二人も父親の虐待と母親の無視をずっと体験してきている。

彼らはある日、突然に互いが瞬間移動で居る場所が入れ替ることに気が付く。

彼らの戸籍上ではない本当の誕生日に2時間置きに。

それをなんとか有効活用できないか、とずっと小さい頃から考え続けるのだ。

片方が変身後のヒーローの格好をして、丁度その時間にもう片方が「変身!トリャー!」とやればどうなるか。
なんか、そういう発想するだけでわくわくするなぁ。

彼らは父親の虐待を日常的に受けていたわけなのだが、もっとひどい目にあっている人も居て、親が死に引き取られた親戚の家で、まるでペットの様に飼いならされている少女。ペットならまだ可愛がるだろうが、その逆で家の中の巨大水槽ので溺れて苦しむのをそういう趣味を持った人間を集めてショーを開催するといういかれっぷり。

かと思えば子供を動けなくなるようにした後に車で前から轢き、バックしては轢き、という残忍なやり方で死なせる人間。

人間じゃねぇ、という連中がわんさか出て来る。

そんな読み物、本来ならかなりずっしりと重たい、暗い気分になってしまうところ、そこを悲壮感を漂わせずに一気に読ませてしまうところが伊坂氏ならではだ。

フーガはユーガ、ちょっと異色の伊坂小説ではあるが、やっぱり映画化されるんだろうな。
案外、ゴールデンスランバー並みの名作になる様な気がする。

って、単に自分が見てみたいだけか。


フーガはユーガ -TWINS TELEPORT TALE- 伊坂 幸太郎著
13/Sep.2019
    12345 >> ...7

アルミ缶、スチール缶の缶つぶし 空き缶つぶし機のUAシリーズ

引き戸クローザー 簡単取り付け

印染めのれん
暖簾(のれん)


はっぴ
法被(はっぴ)


注染本染め
注染本染め浴衣

高級ゆかた


個性派大人のゆかたSHOP
ゆかたショップ

彩遊着