読み物あれこれ(読み物エッセイです) 検索エンジン MMI−NAVI

読み物あれこれではスタッフが各々勝手きままな読書感想文を書いております。暴言・無知・恥知らず・ご意見はいろいろお有りでしょうが、お気に召した方だけお読み下さい。
   
Dec.2017
S M T W T F S
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
著者検索
+ ア行
+ カ行
+ サ行
+ タ行
+ ナ行
+ ハ行
+ マ行
+ ヤ行
+ ラ行
+ ワ行
作品検索
+ ア行
+ カ行
+ サ行
+ タ行
+ ナ行
+ ハ行
+ マ行
+ ヤ行
+ ラ行
+ ワ行
ようこそ、わが家へ 池井戸 潤

主人公氏は銀行からその取引先の企業へ総務担当部長として出向してきた出世街道からはずれた男。
元々が銀行マンであるところが、池井戸潤らしいところ。

この主人公氏は小心者で、小心者の主人公男が珍しく、人に注意をする。
電車の乗車時に皆が並んでいる中、並ばずに割り込みをかけて来た男に注意し、その車両への乗車を阻止する。

ところが、その男、何を思ったか男は電車を降りてバスに乗り換える時にも乗車してくるではないか。
明らかに後を付けて来る。

電車で注意された事を根に持ってわざわざ付けて来るか?
それだけじゃない。

バスを家から離れたとことで降りて、走って家へ逃げ帰るのだが、翌朝には庭の花壇が踏み荒らされている。

さらに次の朝には郵便受けに重症を負わされた猫が入れられ・・。

これは気持ち悪いというよりは怖いな。

さらに次は車が傷つけられる。

家族しか知らないところにある封筒からお金が数枚抜き取られている。

こうなると怖いというよりは怒りだな。

こういうことが家で起こっている間に出向した先の会社では、どうも営業部長に不審な行為が見受けられるようになり、社長へも意見具申をするが、社長にはあくまでも一銀行員=他所者としか見てもらえない。

ここでも、普段なら余計なことはしないのが信条の主人公氏、部下の女性の叱咤激励に励まされ、とうとう営業部長の意図的な背信行為の真相に辿りつく。


この作家、銀行ものではヒットを飛ばしている。
大ヒットの「倍返し」などはその代表作なのだろうが、この作品、「倍返し」のような強さやインパクトは無い。
普通の人が普通に生きていてちょっと普通じゃないことをやった時の見返りの恐怖。
こちらの方が作品としての魅力は大きいなぁ。



ようこそ、わが家へ  池井戸 潤 著


03/Jul.2014