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読み物あれこれではスタッフが各々勝手きままな読書感想文を書いております。暴言・無知・恥知らず・ご意見はいろいろお有りでしょうが、お気に召した方だけお読み下さい。
   
Nov.2017
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さらば愛しき大久保町 田中 哲弥

またまた兵庫県の大久保町を舞台にしたとんでもない話。

だんだん大久保町のみならず、明石市全体にその舞台が拡がっているんじゃないの。
明石全体が巻き込まれて行く。

明石水族館なんて実在したとしたら、ちょっと問題になるんじゃないの。

今回の話はまた結構スケールが大きい?

外国の王女様がこともあろうに大久保町へやってくるんですよ。

しかも誘拐されてしまい、主人公の大久保町の若者、松岡という青年がそれを助けるという展開。

この田中哲弥という人、表紙裏の経歴を見ると、かつて吉本興業の台本作家をしていた人なのだとか。
吉本興業の台本作家と言えば、吉本新喜劇?

なーるほど。
このギャグ的な展開の読み物のルーツはそこにあったのか。

吉本新喜劇に欠かせない、ブサイクネタ。
「ぶっぶっぶっさいくやなー」
「顔が足の裏臭いでー」
「顔から崖から落ちたん?」
「お前、いきなり振り向くな!振り向くんやったらバケツ被っとけ」
こんなおなじみのやつ。

ちゃーんと出て来ます。
真紀ちゃんという恐怖のガールフレンドがまさにそれ。

王女様の軍隊の兵士ですら、その顔面には恐怖で脅える。


この松岡という若者、一旦一つのことにのめり込むと、それに集中してしまい他の事が一切見えなくなってしまうという特質を持つ。

物事を一切悪いほうには考えない極端なポジティブさも特質なら、怖れを持たない性格も特質。身の程をわきまえる、という常識が一切通用しないのも特質の一つ。

王女様の国の最新兵器を持つ軍隊が大久保町に展開するのだが、松岡青年、誘拐犯にも軍隊にも一切臆するところがない。

それに何より無茶苦茶戦闘能力があったりもする。


この話、奇想天外なのは今更言うまでもない。
思いっきり楽しめる、ということだけは確かでしょう。



さらば愛しき大久保町 田中哲弥 著(早川書房)


08/May.2009